「もしも脱毛をして毛が濃くなったらどうすればいい?」
脱毛をしたら前より毛が濃くなったという話を聞き、心配になっている方もいるのではないでしょうか。脱毛は基本的に毛を減らすための施術ですが、まれに毛が太くなったり濃くなったりするケースも報告されています。
そこで今回は硬毛化の原因や起こりやすい人、そして硬毛化になりやすい部位や対処法などについてわかりやすく解説していきます。
INDEX
脱毛で毛が濃くなる現象は「硬毛化」によるもの

「脱毛をしたのに、なぜか毛が前より濃くなった気がする」と感じることがあります。これは「硬毛化」と呼ばれる現象で、医療脱毛や美容脱毛でまれに発生する副反応のひとつです。
硬毛化とは、もともと産毛だった部分の毛が太く硬く成長してしまう状態。一般的に脱毛は、毛根や毛母細胞(もうぼさいぼう)を熱や光で破壊・抑制することで毛を生えにくくするものです。
しかし照射が不十分だったり、体質によっては逆に毛の成長が刺激されることがあります。
脱毛後「硬毛化」して毛が濃くなる原因とは?

硬毛化が起こるメカニズムは、現時点で完全には解明されていません。しかし、硬毛化にはいくつかの原因が考えられています。ここでは、その硬毛化の原因として考えられている要因についてご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
原因①発毛組織の活性化
施術によって発毛組織が活性化し、硬毛化して毛が濃くなると考えられています。
脱毛時に使用されるレーザーや光は、毛根の奥にある毛乳頭(もうにゅうとう)や毛母細胞に働きかけて毛の再生を抑制します。しかし、出力が弱かったりしっかり熱が届かなかったりした場合、逆にその刺激によって発毛組織が活性化してしまうことが。
体はダメージを受けると、それを修復しようと働きます。その結果、細胞分裂が促進されて本来細く柔らかい毛だったものが太く濃く成長するようになるのです。
このように、適切でないエネルギー量や照射方法が毛の成長因子を刺激して毛が濃くなる可能性があります。
原因②毛のダメージ回復によるもの
硬毛化の原因は、毛のダメージ回復によるものの可能性があります。
毛は脱毛によって軽度のダメージを受け、そのダメージを補おうとし、毛が自己修復の働きを見せることがあります。この働きによって、毛が脱毛をする以前よりもしっかりとした形で再生されることがあるのです。
毛をなくすつもりが、結果として毛が濃くなるという逆効果を生んでしまうのが硬毛化。体の防御反応が裏目に出てしまう、少し皮肉な結果ともいえるでしょう。
原因③毛周期が長くなった
毛周期が長くなったことも、硬毛化の原因のひとつとして考えられています。
毛には「毛周期」と呼ばれる生え変わりのサイクルがあります。成長期・退行期・休止期の3つを繰り返しているのですが、脱毛の影響でこの周期に変化が起こることが。
とくに成長期が長くなると毛がしっかり育つ時間が増え、太く目立つ毛が生えてくることがあります。これも硬毛化の一因と考えられているのです。
脱毛をして「硬毛化」する人は多いの?

「脱毛をすると硬毛化するんじゃ?」って心配になりますよね。硬毛化は、誰にでも起こるわけではありません。しかし、なかには脱毛をして硬毛化する方がいるのも事実です。
そこでここでは硬毛化になる可能性、そして硬毛化しやすい人や部位について詳しく解説していきます。
硬毛化になる確率は約1〜10%程度
1998年にスペインで発表された論文によれば、脱毛によって硬毛化を経験する人の割合は約1〜10%程度と言われています。施術部位や使用機器、体質などによって異なるため、一概に断言はできませんが硬毛化になるのは比較的まれなケースです。
硬毛化は施術4〜5回目に起こることが多い
硬毛化は脱毛を始めた初期ではなく、ある程度回数を重ねた4〜5回目あたりで起こることが多いと言われています。これは、毛が一時的に減ったあとに細胞が活性化して反応を起こすタイミングと一致しているためです。
硬毛化は最初の数回は毛が薄くなったと感じますが、少しずつ太く濃くなった毛が目立ちはじめて「逆に濃くなった」と感じます。
一度毛が薄くなったのに毛が濃くなるようなら、硬毛化を疑って施術を行ったサロンやクリニックに相談するようにしましょう。
脱毛で硬毛化しやすい部位
脱毛で硬毛化が起こりやすい部位としてよく挙げられるのは「うなじ、背中、二の腕、顔のフェイスライン」など。これらの部位はもともと細くて柔らかいうぶ毛が多いため、少しの刺激でも毛が濃く成長する可能性があるからです。
また、これらの部位は皮膚が薄くて照射のエネルギーが十分に届きにくいことも関係しています。
脱毛で硬毛化しやすい人
じつは、体質によっては脱毛で硬毛化しやすい人もいます。たとえば、以下のような方は脱毛で硬毛化しやすいでしょう。
【脱毛で硬毛化しやすい人】
・もともと、うぶ毛が多い人
・ホルモンバランスが変化しやすい10〜20代の女性
・妊娠・出産を経験した人
また、肌が敏感で刺激に反応しやすいタイプの人も注意が必要です。体質はコントロールしにくい部分ですが、事前にリスクを知ることで予防や対策をしやすくなります。
脱毛で毛が濃くなる「硬毛化」になったときの対処法
もしも脱毛で毛が濃くなる硬毛化になったら、どうすればいいのか気になりますよね。
万が一、脱毛後に硬毛化が起こってしまったとしても、焦る必要はありません。いくつかの対処法があるので、以下で対処法について解説していきます。脱毛をはじめる前にチェックしておいてくださいね。
追加で照射する
硬毛化してしまった部位には、追加で照射を行う方法が有効です。あえてもう一度脱毛施術を行うことで、硬くなった毛に対してしっかりとアプローチすることができます。
追加で照射するときは、照射するエネルギーや脱毛機の種類を変えるなど、脱毛方法を調整することがポイントです。
出力の高いレーザーで脱毛をする
硬毛化の原因がエネルギー不足によるものの場合、出力の高いレーザーを使うことで硬毛化を改善できる可能性があります。とくに、医療脱毛で使用されるアレキサンドライトレーザーやヤグレーザーは深部まで熱が届きやすいので高い効果が期待できるでしょう。
ただし、出力の高いレーザーによる脱毛は肌への負担も大きくなります。そのため、肌の状態や毛の特徴に合わせて照射パワーを調整することが重要です。
ニードル脱毛で脱毛をする
硬毛化した毛に対して、ニードル脱毛(電気脱毛)を選ぶのもひとつの対処方法です。ニードル脱毛は毛穴ひとつひとつに針を差し込み、電流を流して毛根を破壊する方法。
レーザーや光では反応しにくいうぶ毛や、濃くなってしまった毛にも効果があります。施術時にとても強い痛みはありますが、1本ずつ確実に処理できるので硬毛化に対しては非常に有効です。
放置して自然治癒を待つ
硬毛化は、時間が経過することで自然に元の状態に戻ることもあります。体のホルモンバランスや毛周期が安定してくると、徐々に毛が細くなる場合があるのです。
そのため無理に照射を続けるより、一時的に脱毛を休止するという選択肢もひとつの方法。放置するのが不安な場合は、専門の医師に経過観察を依頼しましょう。
脱毛で毛が濃くなることが心配ならカウンセリングで相談するのがおすすめ!

脱毛による硬毛化はまれなケースとはいえ、脱毛で毛が濃くなることが心配な方にとっては大きな不安材料です。少しでも不安があるなら、施術を始める前に無料カウンセリングを受けるのがおすすめ!
カウンセリングでは自分の肌質や毛質、ホルモンバランスや過去の脱毛経験などをもとに最適な施術プランを提案してもらえます。また、硬毛化のリスクや対処法についても詳しく説明してもらえるため、安心して施術に臨むことができますよ。