広告やテレビで見かける回数が増えるほど、そう思う方は増えています。
興味はある。でも、業界の都合で勧められているだけに見えるし、看護や介護の仕事をしている知人に聞くと「脱毛している人なんて見たことない」といわれる。
その手前で足踏みしている方が、知恵袋にも大勢いました。
介護脱毛が自分に必要かどうかを、勧められた側が自分で決めるための記事です。
介護の現場の声は割れているので、必要だという声と要らないという声の両方を、資料と並べました。
必要でない人や、いまは待っていい人のことも同じ重さで書いています。
決めるのはあなたです。
INDEX
介護脱毛は必要?と疑っている人の本音

介護脱毛について知恵袋に書き込まれているのは、やり方の相談というより「そもそも必要か」という問いです。
・広告でよく見かけるけれど、本当に必要?業界の都合で勧められているだけでは
・看護や介護の仕事をしている知人に聞いたら「脱毛している人なんて見たことない」と言われた
・50代でもう始めるべき?白髪が増える前にと聞くけれど、閉経すれば自然に薄くなるのでは
・全部ツルツルにするのは抵抗がある。温泉や大浴場で恥ずかしくない?
・入院をきっかけに考え始めた。でも介護のためだけなら、お金の無駄かもしれない
・痔があるけれど施術できる?スタッフに見られながらするの?
どれも、もっともな疑いです。ここから、ひとつずつ答えます。
介護脱毛とは何を、どこまでするものか

介護脱毛は、将来介護を受ける場面に備えて、デリケートゾーン(VIO)の毛をあらかじめ減らしておく脱毛の呼び名です。特別な施術があるわけではありません。中身はVIO脱毛と同じです。違うのは目的だけで、排泄のお世話を受けるときに拭き取りや洗浄がしやすいように、という考え方から広まりました。
範囲は選べます。正面の三角ゾーンがV、あしの付け根の内側がI、おしりの穴まわりがO。この3か所すべてを無毛にする人もいれば、Vを少し残してIとOだけ減らす人もいます。介護を理由にするなら、排泄に関わるのはIとOです。Vを残すかどうかは、温泉や見た目の好みで決めてかまいませんよ。
介護脱毛という呼び名は業界側がつけたもので、医学の用語ではありません。介護を受ける側になってから介護職の人に整えてもらえるかは、現場や状況によって違います。看護師が短く整えた例も知恵袋にはありますが、それを前提にはできません。やるかどうかは、自分で動けるうちに本人が決める美容の施術です。だからこそ、勧められた理由より、自分の事情で決める材料が要りますね。
▶︎VIO脱毛はしない方がいい?|後悔した人・しなかった人の分かれ目と、ツルツルにしない選択
介護脱毛は「必要」と「必要ない」のどちらが本当か|介護の現場の声は割れている

知恵袋には、介護や看護の仕事をしている人を含む回答がいくつもあります。読み比べると、きれいに割れていました。
| 「あった方が楽」側の声 | 「違いはさほどない」側の声 |
|---|---|
| 毛が薄くなる前におむつを使うことになった人の便の処理は大変。できるときにやっておいては(介護士) | 15年働いて、明らかに脱毛している人は1人も見たことがない。あるなしで手間はさほど変わらない(介護業界15年) |
| 便のやわらかさ次第だが、本音ではしてほしい。痛がられながら作業するのはつらい | 高齢で身の回りのことを全部手伝ってもらう状態になる人は、だいたい毛が薄くなっていて問題にならない(介護職) |
| 脳卒中などで60代と若くして介護が必要になった人で、毛が濃くて看護師が短く整えさせてもらった例がある(介護職) | 訪問介護を受ける範囲なら、乾いて固まるまで放置されることはないので不要 |
どちらも現場の人の実感で、どちらかが嘘というわけでもないでしょう。読み方を整理すると、こうなりますよ。
・「必要」側の声は、便のやわらかさや状態と、本人が若いうちに介護が必要になった場合に集中している
・「必要ない」側の声は、高齢になってから介護を受ける場合と、毛量が自然に減っている場合に集中している
・介護脱毛をしている人の割合や、現場の負担がどれだけ減るかを示す公的な統計は見当たらない
「閉経すれば自然に薄くなる」という声は、半分当たっています。英国の研究者による閉経後の女性の質問紙調査では、体毛の減少は年齢が上がるほど多く報告されていて、とくに男性ホルモンの影響を受ける部位で多いとされています。ただし自己申告の調査で、どれだけ減るかや、陰毛だけの数字は示されていません。現場の声にも、60代で毛が濃いまま介護が必要になった例がありました。年齢任せにするなら、その個人差を引き受けることになりますね。
▶︎介護脱毛は白髪でもできる?白髪だけ残ったらどうすればいい?
介護脱毛を決める前の5つの確認点

「みんなやっている」「マナー」で決めないために、確認点を読者側の事情で組みました。資料から必要・不要を判定する表ではありません。
確認点1 自己処理の負担を、いま減らしたいか
介護は何十年も先かもしれません。いま毎週の自己処理がつらい、蒸れやにおいが気になる、という今日の理由があるなら、介護は後押しのひとつと考えてかまいません。逆に、今日の理由が何もなく「将来のため」だけなら、急ぐ理由も薄いということですね。
確認点2 無毛にしたいか、整えるだけか
全部なくすか、IとOだけ減らしてVを残すか。この選択は、あとから「残しておけばよかった」と後悔する人がいちばん多いところです。温泉や大浴場に行く習慣がある方は、残す形を先に決めておくと迷いが減りますよ。
確認点3 痛みと費用を、どう見積もるか
美容目的の脱毛は、治療ではないので健康保険の対象外で、自費になるのが一般的です。金額は施術先と範囲と回数で変わるので、ここでは書きません。痛みは次の章で資料を見ます。見積もりは「介護のためだけ」で払える額かどうかで考えると、答えが出やすくなります。
確認点4 白髪が増えてからの選択肢を知っているか
白髪や金髪のように色素のない毛には、レーザー脱毛の効果がほとんどありません。光脱毛も同じ原理で、色素に反応して毛を減らすものです。だから「白髪になる前に」と勧められるのですが、これは始める時期を決める理由にはなりません。白髪が増えてからの選択肢(医療機関でのニードル脱毛など)を知ったうえで、いま始めるかを決めるための参考情報です。
確認点5 きっかけが入院や親の介護なら、いったん落ち着いてから
入院や親の介護を経験した直後は、「自分もこうなる前に」という気持ちが強くなります。その気持ちは自然ですが、契約を急ぐ理由にはしないほうがいいです。数週間おいて、確認点1と2が変わらなければ、それが答えですよ。
整理すると、今日の理由があり、残す形と費用に納得できる人は「必要な側」。今日の理由がなく、介護を受けるとしても高齢になってからの可能性が高い人は「いらない側」。きっかけが直近の出来事の人は「待っていい側」です。
介護脱毛をサロンの光で受けるとき、できること・できないこと

介護脱毛をサロンで受けるか、クリニックで受けるかは、何ができて何ができないかで決まります。
| 比べるところ | サロンの光脱毛 | クリニックの医療レーザー |
|---|---|---|
| 法律上の線引き | 毛乳頭などを壊す行為は医師にしかできない(厚生労働省の通知)ため、毛を減らす範囲 | 毛乳頭などを破壊する施術まで(医行為) |
| 期待できる状態 | 毛を減らす(減毛) | 減らせる範囲は法律上サロンより広い。ただし維持のための施術がいる場合もある |
| 指針の推奨度 | 推奨度2(弱く推奨)。痛みは少ないが、脱毛効率はやや劣る | 推奨度1(推奨) |
| 白髪 | 色素に反応するため効果がほとんどない | レーザーも同じ。白髪には医療機関のニードル脱毛が選択肢 |
| 向いている人 | 痛みを抑えて、毛を減らして目立ちにくくしたい | 効率を優先したい |
なお、欧米ではレーザーを含めて「減毛」(英語では hair reduction)と呼ぶのが一般的です。方式を問わず「毛を減らす施術」と考えておくのが実態に近いですね。サロンの光脱毛は、毛を減らして目立ちにくくする施術です。元の状態に戻るかどうか、どのくらい持つかは個人差があり、サロン施術がどのくらい持つかを示す一次資料は見当たりません。無毛の状態がずっと続くことを期待して契約すると、ここで後悔が生まれます。
介護脱毛の痛み・恥ずかしさ・費用を資料で確かめる

痛み
光脱毛(IPL)はレーザーに比べて痛みが少ないとされ、脇で光とレーザーを比べた試験では、初回の痛みが0〜10段階で光1.0、レーザー6.0でした。ただしこれは脇の試験で、医療機関水準の光機器の値です。同じ試験では、施術のあとに赤みが出た人の割合は光のほうが高い結果でした。VIOはほかの部位より痛みを感じやすいといわれているので、同じ数字をそのまま当てはめないほうがいいですよ。
肌トラブル
やけど(熱傷)や硬毛化は、光脱毛でも起こりえます。一方で光は、痛みや熱傷に伴う副反応が少なく比較的安全、という評価もあります。硬毛化(照射した部位の毛がかえって濃くなる現象)は、患者9,733人を含む複数の研究をまとめた解析で3%、顔や首以外では0.08%でした。VIO単独の数字は示されていません。国民生活センターに寄せられた脱毛施術の危害相談は、約5年で964件。内訳はエステ680件・医療機関284件でした。これは件数で、率ではありません。数字は小さくても、自分に起きれば小さくありません。だから、次の受診の目安を持っておいてくださいね。
施術のあとに水ぶくれや、数日たっても引かない赤み、色素沈着が出たら、様子見を続けずに皮膚科に相談してください。目安は次のとおりです。
・数日休んでも引かない
・痛み・腫れ・ジュクジュク
・範囲がどんどん広がる
・日常生活に支障が出ている
恥ずかしさ
施術中は紙ショーツやタオルで覆い、照射する部位だけをずらして確認するのが一般的です。ずっと見られている状態にはなりません。それでも抵抗が強い方は、同性のスタッフが担当するか、IとOだけを先に始められるかを、相談の段階で聞いてみてくださいね。痔など持病がある場合も、施術できる範囲は施術先によって違うので、最初に伝えておくと落ち着いて進められます。Oラインは難しくてもVとIから、という進め方ができることもあります。持病のある方、医師の治療中や服薬中の方は、施術先だけでなく主治医にも事前に相談してください。
費用
介護脱毛は美容目的の施術として扱われ、健康保険の対象外です。美容目的や予防目的など、疾病の治療を目的としない診療は、原則として全額自己負担になります。クリニックでもサロンでも自費で、介護を理由にした公的な補助は見当たりません。
介護脱毛で後悔した人は何を後悔したか

知恵袋で実際に介護脱毛を後悔していた声は、全部なくしたあとの恥ずかしさと、白髪の残り方の2つでした。始める前の心配として多いのが費用と痛み。合わせて4つに整理します。
55歳で大病をして入院したことをきっかけに、介護を見据えてVIO脱毛を始めた方がいました。進めてみるとVまでなくすのが恥ずかしくなり、大浴場で迷うことになって、残し方を相談しに来ています。先に残す形を決めていれば、迷わずに済んだ例ですね。
将来の介護を考えて始めた方は、数本だと思っていた白髪が、1回目を終えたあとに思ったより多いと気づきました。残った白髪をどうするかは、この方のように途中で考えるより、始める前に知っておくほうが落ち着いて選べます。
| 後悔や心配につながりやすい決め方 | 後悔しにくい決め方 |
|---|---|
| 全部なくしてから、温泉や大浴場で恥ずかしくなった | 温泉に行く習慣があるなら、Vを残す形を先に決める |
| 白髪が思ったより多く、残った毛の扱いに困った | 白髪が増えたときの選択肢を知ってから始める |
| 「介護のためだけ」で始めると、費用が重く感じやすい | 今日の理由(自己処理の負担や蒸れ)があるかを確かめる |
| 痛みの見通しがないまま始めると、通い続けにくい | 痛みの資料と部位の注意を知り、テスト照射や出力の相談をする |
後悔の多くは、脱毛そのものより「決め方」にあります。範囲と白髪と費用を先に決めておけば、避けられるものばかりですね。
ラココの介護脱毛について
ここだけ、自社の話をします。ラココのSHR方式は、約65℃のやさしい光をじんわり伝える脱毛方法です。痛みを感じにくいといわれますが、感じ方には個人差があるので、心配な方はカウンセリングで相談してみてくださいね。ふわふわの産毛も、しっかりした毛も、毛質に合わせてケアできるのがラココの光脱毛の持ち味です。
脱毛は一度で終わるものではなく、毛のサイクルに合わせて何回かに分けて進めていくのが基本です。必要な回数は毛量や部位によって変わります。なお、炎症が強く出ている時期は、肌の状態によってはその日の施術をお受けできない場合があります。肌が敏感になりやすい方や、今の肌状態で受けられるか不安な方は、まずカウンセリングで気軽に相談してみてくださいね。
介護脱毛のよくある質問
Q. 介護脱毛はしたほうがいい?
人によります。自己処理の負担や蒸れなど今日の理由があり、残す形と費用に納得できるなら前向きに。将来のためだけで急ぐ理由がなければ、待っても遅くありません。
Q. 介護脱毛とVIO脱毛の違いは?
施術は同じです。将来の介護に備える目的で受けるVIO脱毛を、介護脱毛と呼んでいるだけです。
Q. 介護脱毛の費用はいくら?
美容目的の施術なので健康保険は使えず、自費です。金額は施術先と範囲と回数で変わるため、見積もりで確かめてください。
Q. 介護脱毛のデメリットは?
痛み、恥ずかしさ、費用、光脱毛でも起こりうる熱傷や硬毛化、全部なくしたあとの後悔、白髪には効果がほとんどないこと。資料は本文の章にまとめています。
Q. 介護脱毛をしている人の割合は?
公的な統計は見当たりません。介護職の人の体験談では「ほとんど見ない」という声が目立ちますが、割合として数字にできる資料はありません。
Q. 白髪になってからでもできる?
光やレーザーは色素に反応するため、白髪にはほとんど効きません。白髪が残った場合の選択肢は、白髪の記事でまとめています。
Q. 男性もできる?
介護脱毛そのものは男性も受けられます。ただし、この記事を書いているサロンは女性専用なので、男性は男性の施術に対応したサロンやクリニックで相談してください。毛量が多い分、回数や痛みの感じ方が違うことがあります。
Q. 痔があっても受けられる?
施術できる範囲は施術先によって違います。隠さずに最初に伝えると、照射を避ける範囲を決めてもらえます。
まとめ|介護脱毛は自分の事情で決める。勧められたからで決めない

・介護の現場の声は割れている。便の状態と、若くして介護が必要になった場合に「あった方が楽」が集中し、高齢で毛が薄い場合は「違いはさほどない」
・決める前の5つの確認点。今日の理由があるか/無毛か整えるだけか/痛みと費用の見積もり/白髪が増えてからの選択肢/きっかけが入院や親の介護なら落ち着いてから
・サロンの光脱毛は毛を減らして目立ちにくくする施術。無毛がずっと続くとは期待しない。白髪には効きにくい
・後悔の多くは決め方にある。残す形・白髪・費用を先に決める
勧められたから、みんなやっているから。そこを理由にしなくていいんですよ。あなたの事情で決めた答えなら、やるにしても、待つにしても、後悔は小さくなります。
【参考文献】
・『美容医療診療指針(令和3年度改訂版)』(日本皮膚科学会を含む関連5学会)
・『医師免許を有しない者による脱毛行為等の取扱いについて(平成13年11月8日 医政医発第105号)』(厚生労働省)
・『Efficacy and safety of intense pulsed light compared to diode laser for hair removal: a randomized controlled trial』(PMC・米国国立医学図書館)
・『Paradoxical Hypertrichosis Associated with Laser and Light Therapy for Hair Removal: A Systematic Review and Meta-analysis』(PubMed・米国国立医学図書館)
・『なくならない脱毛施術による危害』(国民生活センター)
・『Laser hair removal: FAQs』(American Academy of Dermatology)
・『Physiological changes in scalp, facial and body hair after the menopause: a cross-sectional population-based study of subjective changes』(PubMed・米国国立医学図書館)
・『保険診療および保険適用外診療に関する説明書』(堺市立総合医療センター)
