LACOCO COLUMN

スキンケア
2024.8.5
夏のべたつきは汗腺機能の低下が原因!対処法やスキンケア方法についても解説

暑さが厳しい夏は、全身の肌のべたつきが気になる季節です。汗のケアをしているつもりでも、べたつきが気になって嫌な気分になる方も多いのではないでしょうか。

暑いときに汗をかくのは体温調整の役割をもつ一方で、汗腺機能が低下していると夏に肌がべたつく原因になりやすいです。

今回は、夏にべたつく原因や対処法、べたつきが気になる際のスキンケア方法について解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

夏にべたつく原因は汗腺機能の低下によるもの

汗は99%が水分で、残り1%は塩分であるナトリウム・カリウム・マグネシウム・鉄分・亜鉛といった「ミネラル」から作られています。本来の良い汗であれば、汗はさらさらとしていてニオイが少なく、蒸発しやすいため、べたつきは感じにくいです。

しかし、汗腺機能が低下すると汗を体外に出す際にミネラルを十分にろ過できないため、多くのミネラルが含まれた悪い汗をかきます。ミネラルが多い分、べたつきを感じやすくなってしまうでしょう。以下では、良い汗と悪い汗の特徴を解説します。

良い汗の特徴

良い汗の特徴は、以下のとおりです。

・汗の粒が小さい
・さらさらしている
・ニオイが少ない
・蒸発しやすい
・乾きやすい

良い汗の場合、さらさらしているので汗をかいた後でもすっきりとした気分になります。まるでシャワーした後のようなすっきりさが特徴なので、べたつきはしません。

また、蒸発しやすく乾きやすいのでニオイが少なく、コンプレックスにもなりにくいでしょう。また良い汗の場合は、かいた後に体温が下がるので不快感も少ない点が特徴です。

悪い汗の特徴

悪い汗の特徴は、以下のとおりです。

・汗の粒が大きい
・ベタベタしている
・ニオイが気になる
・蒸発しにくい
・乾きにくい

良い汗と成分は同じですが、ミネラルの量が多いため、汗の粒が大きく、べたつきを感じやすいです。乾きにくくニオイも感じられるほか、体温調節もできないので不快感が強くなります。

汗腺機能が低下するとべたつき以外にもリスクがある

汗腺機能の低下は、べたつき以外にも以下のようなトラブルにつながる可能性があります。

・強いにおい
・熱中症
・顔のかゆみを感じる

人間の体温調整は、かいた汗が蒸発する際に吸熱反応が起きて体表の温度を下げる仕組みになっています。しかし、汗腺機能が低下して出たべたつく汗は蒸発しにくいため、汗をかいても蒸発しにくく十分に体温が下がりません。うまく体温調整ができなくなり、熱中症のリスクが上がります。

また、ミネラルが多い汗は雑菌のえさになるほか、肌の環境も雑菌が繁殖しやすいアルカリ性に傾くため、雑菌が肌の上で増えてかゆみを感じる可能性も高いです。

夏のべたつきが気になるなら汗腺機能を鍛えよう

良い汗をかくためには、正しく汗腺機能が働かなくてはいけません。そのため、汗腺の働きを改善し、発汗機能を高める必要があります。以下のポイントを意識してください。

・エアコンの温度を低くしすぎない
・有酸素運動や半身浴で汗腺を活発にさせる
・通気性の良い素材を選ぶ
・食生活を見直す

日常のちょっとした部分を改善することで、良い汗をかきやすい環境を作り出せるので参考にしてみてください。

エアコンの温度を低くし過ぎない

気温が高くなる季節は、エアコンを活用して熱中症対策をする人が多いでしょう。しかし、エアコンで温度が低い環境に居続けると、汗をかかないことから汗腺の働きが弱くなってしまいます。

その状態でいざ大量の汗をかく環境に行っても、ミネラルをろ過し切れずにべたつく悪い汗をかきます。また、エアコンは部屋の空気を乾燥させるため、長時間エアコンが効いた部屋にいると肌が乾燥します。

乾燥肌になるとかえって皮脂分泌が活発になり、汗をかいていなくてもべたつきの原因になるため、エアコンの温度は28℃に設定し、極端に下げ過ぎないようにしましょう。

有酸素運動や半身浴で汗腺を活発にさせる

良い汗をかくために、運動は不可欠です。運動をすることによって汗をかくので、きちんと汗腺が働く状態が続きます。

有酸素運動は、ウォーキング・ジョギング・水泳などに代表されるように長時間続けて行う運動のことです。今まで運動していなかった人は、ストレッチなど軽い運動を1日5〜10分程度行っても効果を得やすいです。

手軽に自分が続けられそうな運動を取り入れることが大切なので、無理しない範囲で続けましょう。

通気性の良い素材を選ぶ

通気性の良い素材でできた服を着れば、かいた汗がすぐに蒸発できるため汗腺機能を向上させられます。

リネンやコットンのような通気性の良い素材は、夏の暑い時期に着用してもさらっとした着心地を維持できます。特にリネンは、通気性・吸湿性・速乾性とバランスよく優れており、夏に利用する人も多いです。

着心地は良いですが、シワになりやすいので手入れはまめに行ってください。コットンは速乾性は高くありませんが、通気性の良さが魅力で肌への刺激も少なくおすすめです。

食生活を見直す

血行を良くする食材を積極的に摂取すると、汗をかきやすくなり汗腺の働きが向上します。血行を良くするためには、代謝を向上させるショウガ・酢などがおすすめです。

動物性タンパク質・脂肪を多く含む食べ物は、ニオイの原因になりやすいため汗のニオイが気になる場合は摂取を控えましょう。

もしも食べたい際は、汗のニオイを緩和させる食材である野菜・果物・海藻といったビタミン、ミネラル、食物繊維を多く含む食材を一緒に食べてください。

べたつく汗が気になる時の応急処置

夏のべたつく汗が気になる時は、以下の応急処置をしてみましょう。

・水で顔を洗い流す
・濡れタオルで拭き取る

良い汗の場合は乾いたタオルで拭き取るだけでも良いですが、べたつく汗は拭くだけでは不十分です。それぞれ紹介するので、汗で困った時の参考にしてみてください。

水で顔を洗い流す

べたつく汗が気になる場合は、拭き取るのではなく水で顔を洗い流しましょう。べたつく汗の場合は、水分を吸い取っても原因となるミネラルは肌にそのまま残るので、べたついている状態が改善することはありません。

放置するとニオイやかゆみの原因となります。水で洗い流すとべたつきのもとであるミネラルが流れていくため、スッキリしやすいです。

洗顔料を使用した方がべたつきを落とせる気がしますが、毎回洗顔をしていると必要な皮脂まで取りすぎてしまい肌荒れの原因になります。そのため、優しく水洗いがベストです。

濡れタオルで拭き取る

メイクをしていて顔を洗えない場合は、濡れタオルでべたつく部分を拭き取ると良いでしょう。水気は固く絞ってから使うと、メイクが取れすぎる心配はありません。

そっと優しく拭き取るだけでもミネラル分を取り除けます。しっかりと絞った濡れタオルであれば、メイクに大きな影響がないためおすすめです。

夏のべたつきが気になるときのスキンケア対策

夏のべたつきが気になる場合、スキンケアにも意識を向けましょう。以下の対策がおすすめです。

・べたつきがあっても保湿をする
・顔を洗う時は優しく
・汗をかいたまま放置しない

それぞれ理解しておくことで、気になるべたつきを対策できるので参考にしてみてください。

べたつきがあっても保湿をする

暑い夏場は、エアコンを使用する機会が多いので、べたついていても実際には肌が乾燥しているケースも多いです。そのため、洗顔後はしっかりと保湿をしてください。

使用するスキンケアコスメのテクスチャがさらっとしたものを使用すると、保湿後のべたつきが気になりにくいです。オイルはべたつきを感じやすいので、軽めのミルク・ジェルといったオイルフリーの化粧板を選びましょう。

顔を洗う時は優しく

顔を洗う際、べたつきを落としたいからとゴシゴシ洗ってはいけません。肌への刺激が強くなり、皮脂の過剰分泌を促す可能性が高いです。顔を洗うときは、洗顔料をしっかりと泡立ててから優しく洗いましょう。

洗顔料を使った洗顔は、朝晩の1日2回洗顔するだけで十分です。洗顔後のべたつきは、濡れタオルで拭くなどして対応してください。また、清潔な手で洗うことも大切なので必ず最初に手を洗いましょう。

汗をかいたまま放置しない

悪い汗と呼ばれるべたつき汗を放置していると、肌の雑菌が繁殖し、ニキビやかゆみ、ニオイの原因にもなります。

そのため、水で洗い流したり、濡れタオルでこまめにべたつきを拭き取ったりして汗が肌に残ったまま放置しないようにしましょう。

汗腺機能を鍛えてべたつく夏に備えよう!

気になる夏のべたつきは、汗腺機能の低下が原因です。日頃の運動不足や食生活、エアコンの影響など、さまざま考えられます。

汗腺機能をうまく働かせることで、べたつきのない良い汗をかけるようになるので、エアコンの温度や食生活などに配慮し、汗腺機能を鍛えましょう。

放置するとかゆみやにおいなどさまざまなトラブルの原因になるので、肌の清潔を保てるよう意識するのが重要です。