LACOCO COLUMN

脱毛
2024.6.19
脱毛で毛嚢炎になる?詳しい原因とケア方法、予防方法まで解説

「医療脱毛を受けると毛嚢炎になる」と聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。毛嚢炎とは毛穴で起きる炎症の一種で、レーザー脱毛などの強い刺激が原因でできてしまうことがあります。

今回は毛嚢炎の詳しい原因や症状を解説するとともに、毛嚢炎ができてしまったときのケア方法や毛嚢炎にならないための予防方法を紹介します。「毛嚢炎かも?」と悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

毛嚢炎とは

脱毛後に赤いブツブツができ、なかなか治らないならそれは毛嚢炎かもしれません。見た目にも気になる毛嚢炎とはどのようなものなのか、原因や症状、自然治癒するまでの期間を解説します。

毛嚢炎ができる原因は?

毛嚢炎(毛包炎)とは毛穴の中にある毛根を包む毛包部分に、黄色ブドウ球菌やコアグラーゼ陰性ブドウ球菌、またはその両方に感染したことが原因で起こる毛穴の炎症のことです。これらの菌は皮膚にいる常在菌で、普段は皮膚に悪影響をおよぼすことはありません。

毛嚢炎は明らかな原因が分からないことも多い皮膚疾患ですが、皮膚の傷や摩擦、わ蒸れ、ステロイド剤を過剰に塗っているなどの影響で菌が増殖し、毛嚢炎を起こすことがあります。VIOラインではカンジタ菌が原因になることもあります。

脱毛で毛嚢炎になりやすいといわれる理由は、医療脱毛で使用される出力の強いレーザーにより肌がダメージを受け、バリア機能が低下するため。カミソリや毛抜きを使ったムダ毛の自己処理で肌がダメージを受けることでも、毛嚢炎になる場合があります。

毛嚢炎はどんな症状?

毛嚢炎になると、以下のような症状が見られます。毛包の表面部分で炎症が起きている場合と、深い部分で起きている場合で症状が異なるため参考にしてみてください。

【毛包の表面で炎症が起きている場合】

  • 毛穴部分に赤いブツブツが見られる
  • 中央にうみがあり、周囲が赤くなっている
  • かゆみや痛みはほとんどない

【毛包の深部で炎症が起きている場合】

  • 赤く盛り上がった部分に少し硬く芯のようなものがある
  • 軽い痛みを感じる

毛包の表面近くで発症する毛嚢炎は、体のさまざまな部分にできる可能性があり、深部の毛嚢炎はおしりや太もも、うなじなどによく見られます。女性の場合毛包の表面で炎症が起きることが多く、全身脱毛などを行った場合、広範囲に毛嚢炎が現れることもあります。

毛嚢炎とニキビの違いは?

赤くなったり芯ができたりする症状は、ニキビとよく似ていますよね。実は毛嚢炎は広い意味ではニキビの仲間になります。しかし原因が異なり、ニキビは過剰な皮脂や古い角質などが毛穴に詰まり、アクネ菌が増殖することでできます。

毛嚢炎が悪化するとうみの部分が硬いしこりになる「せつ」と呼ばれる状態になり、さらに悪化すると周辺に広がり「よう」と呼ばれる状態になります。「よう」にまで進行すると全身の倦怠感や発熱が見られるなど、皮膚だけでは症状が治まらなくなることも。この点がニキビとの大きな違いといえるかもしれません。

毛嚢炎が治るまでに何日かかる?

毛嚢炎は基本的には1週間程度で自然治癒するものです。しかし2週間以上たっても改善しない、どんどん悪化しているという場合は自分で何とかしようとせず、皮膚科に受診するようにしましょう。

脱毛後に毛嚢炎ができてしまった場合のセルフケア

脱毛後に毛嚢炎ができる場合、脱毛直後だけでなく脱毛から2~3週間くらいたってからできることもあります。毛嚢炎かな?と思ったら以下の対策をとってみてくださいね。

雑菌の繁殖を防ぐために清潔に保つ

毛嚢炎の原因は雑菌の繁殖のため、まずは患部を清潔に保つようにしましょう。洗顔やボディソープなどはしっかりと泡立て、皮膚をこすり過ぎないようやさしく丁寧に洗います。痛みがあるからとあまり洗わないようにしてしまうと、余計に雑菌が増え炎症を広げることになりますよ。洗浄した後はしっかりとすすぐことも大切です。

毛嚢炎をつぶさないようにする

毛嚢炎にうみが伴っている場合、つぶして取り除きたくなるかもしれません。しかし無理にうみを取り除いてしまうと、跡になったり炎症がよりひどくなったりすることも。うみの部分が大きくなって気になるなら、皮膚科で適切な治療を受けるようにしましょう。

適度な保湿をする

保湿することは皮膚のバリア機能を高めることにつながります。そのため毛嚢炎を起こしてデリケートになっている皮膚を守るためにも、適度な保湿は大切です。

ただし毛嚢炎は蒸れることも原因のため、過度な保湿はかえって症状を悪化させることも。べたつかない程度に保湿することを心掛けてみてくださいね。また保湿には低刺激のものを選ぶのがおすすめです。少しでも肌への負担を抑え、潤いのある状態を保ちましょう。

自己判断で市販薬を使用するのは危険

毛嚢炎に対応した軟膏もいくつか市販されていますが、毛嚢炎は原因菌に対して有効な抗菌薬などで対応する必要があるため、適切な軟膏を使用しなければ効果が感じられない場合があります。

また見た目はニキビと似ていますが、当然ながらニキビ薬では対応できません。かえって悪化する可能性もあるため使用しないようにしましょう。市販薬とはいえ自己判断で選ばず、購入する際は登録販売者に相談してみてくださいね。

毛嚢炎がなかなかないらない場合は医療機関を受診することが大切

毛嚢炎は自然治癒する皮膚疾患のため、基本的には上述したようなセルフケアを行えば問題ありません。しかし以下のような場合は、速やかに皮膚科に受診しましょう。医療脱毛を受けた後に毛嚢炎の症状が見られた場合は、施術を受けたクリニックに相談してください。

  • 赤みや痛みが強くなってきた
  • 赤いブツブツが広範囲に広がっている
  • 2週間以上たっても治らない
  • 発熱などの身体症状がある

脱毛後の毛嚢炎を予防するにはどうすればいい?

脱毛後の毛嚢炎を防ぐためには、どのような点に注意すれば良いのでしょうか?以下で詳しく紹介しますね。

肌を清潔に保つ

脱毛後に毛嚢炎にならないようにするためには、肌を清潔に保つことが大切です。特に強い出力の医療レーザー脱毛を受けた直後の肌は、ダメージを受けてとてもデリケートな状態。常に清潔に保ち、ほどよく潤いを与えることで肌を雑菌や外的刺激から守りましょう。

特にワキやVIOラインは蒸れやすいため、丁寧に洗浄するようにしてください。もちろん洗いすぎは肌を傷めるためNGですよ。

ムダ毛処理は肌負担の少ない方法を選ぶ

脱毛を受ける前には自己処理をしておく必要があります。そのときカミソリや毛抜きを使ってしまうと、皮膚を傷つけたり毛穴に強いダメージを与えたりすることになりかねません。脱毛を受ける前にすでに肌が傷ついてしまっていては、毛嚢炎だけでなくさまざまな肌トラブルの原因になります。

自己処理する際におすすめなのは電気シェーバーです。電気シェーバーは刃が直接肌に当たらないため皮膚を傷つける可能性が低く、皮膚を健やかに保ちながら処理することができます。

肌への物理的に強い刺激を避ける

脱毛後にかかわらず、肌への物理的に強い刺激は避けるようにしましょう。例えばボディ用のナイロンタオルは摩擦が起きやすく、肌への刺激になったり洗い過ぎたりする可能性があります。

またあかすりなどの美容法も要注意。毎日の洗浄で基本的には古い角質は落ちているので、過剰に刺激を加えて落とす必要はありません。普段から肌に強い刺激が加わっているとバリア機能が低下して、脱毛後の毛嚢炎につながりやすくなりますよ。

脱毛後にできた毛嚢炎がなかなか治らないときは皮膚科に受診しましょう

医療脱毛など強い出力のレーザーで脱毛を受けると、肌がダメージを受けて毛嚢炎になりやすくなります。基本的には自然に治るものの悪化すると痛みを伴い、場合によっては周囲に広がったり発熱などの症状が出たりすることもあります。

自己判断で対処しようとするとさらに悪化させる可能性もあるため、なかなか治らない、痛みが強い、広範囲に赤いブツブツが広がっているといった場合は皮膚科など専門医の診察を受けるようにしましょう。