本記事では、腕ニキビができる原因や対処法について解説します。
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腕ニキビの原因は?まずは正しい知識から

腕ニキビを改善・予防するには、まずなぜ腕ニキビができるのか原因を把握しておくことが大切です。腕ニキビができる主な原因としては、以下の6つが挙げられます。
・毛穴の詰まりや皮脂の過剰分泌
・洗い残し
・摩擦、締め付け
・汗、蒸れなど物理的刺激
・紫外線によるダメージ
・ストレスやホルモンバランスの乱れ
ここからは、それぞれの原因について1つずつ詳しく解説していきます。
毛穴の詰まりや皮脂の過剰分泌
何らかの原因で毛穴が詰まってしまうと、汗や皮脂が排出されずに毛穴に蓄積されてしまいます。すると、毛穴に詰まった汚れや皮脂をエサにアクネ菌が増殖し、ニキビが引き起こされてしまう場合があるのです。
特に、肌のターンオーバーの乱れや乾燥などによって過剰に皮脂が分泌されている状態では毛穴詰まりを起こしやすいため、ニキビが生じるリスクも高まります。
洗い残し
石鹸やボディソープの成分が肌表面に残ってしまうと毛穴の詰まりを起こしたり、成分が刺激となって炎症を起こしたりして、ニキビの原因になる場合があります。
特に腕が曲がる関節付近は洗い残しが不十分になりがちで、残留成分によってニキビが生じやすいので注意が必要です。
摩擦・締め付け・汗・蒸れなど物理的刺激
衣服の摩擦やアームカバーによる締め付けは、肌にストレスを与えてバリア機能の低下や過剰な皮脂分泌を招き、ニキビの原因になることがあります。
また、汗をかいたまま放置したり、長袖やアームカバーなどによって蒸れたりすると、ニキビの原因となるアクネ菌の繁殖につながります。
紫外線によるダメージ
紫外線にさらされると肌のバリア機能が低下し、肌が乾燥しやすくなり、肌表面のうるおいを補うために皮脂が過剰に分泌されるようになります。結果、皮脂が毛穴に詰まってアクネ菌が増殖し、ニキビが生じてしまう場合があるのです。
すでにニキビができている場合は、紫外線によるダメージによってニキビがさらに悪化したり、ニキビ跡が残ったりしてしまう恐れがあります。
ストレスやホルモンバランスの乱れ
ストレスや睡眠不足、栄養の偏りはホルモンバランスを乱します。すると、皮脂の過剰分泌やターンオーバーの乱れを招いてニキビの原因になるのです。特に女性は、生理前に皮脂分泌を促す黄体ホルモンが増えるため、ニキビができやすくなります。
実はニキビじゃない?他の皮膚疾患の可能性

腕にできたブツブツは実はニキビではなく、以下の皮膚疾患を発症している可能性もあります。
・毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)
・毛のう炎(毛包炎)
ここからは、それぞれの皮膚疾患について1つずつ詳しく解説していきます。
毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)
毛孔性苔癬は、毛穴に小さな発疹が多数できる皮膚疾患です。ザラザラと乾燥した肌触りで、赤みを帯びることもありますが、痛みやかゆみはほとんどないのが特徴です。
遺伝性があり完治は難しいものの、見た目や肌の質感さえ気にならなければ治療が必要なケースはほとんどありません。ただし、角質を柔らかくする薬で改善が期待できるので、気になる場合は皮膚科の受診がおすすめです。
毛のう炎(毛包炎)
毛のう炎は、毛穴の奥にある「毛のう」に、黄色ブドウ球菌やマラセチア菌などの雑菌が入ることで炎症を起こす皮膚疾患です。毛穴に赤みを帯びたブツブツや、白・黄色の膿を含むできものができ、かゆみや軽い痛みを伴うこともあります。
軽い場合は1週間ほどで自然に治りますが、悪化すると抗菌薬による治療が必要です。
今すぐできる!腕ニキビの対処法5選

腕ニキビを予防・改善するための対処法としては、以下の5つが挙げられます。
・シャワーや入浴時の丁寧な洗浄する
・低刺激な化粧品でしっかり保湿する
・肌にやさしい素材の衣類を選ぶ
・紫外線対策も徹底する
・ストレスや生活習慣を見直す
ここからは、それぞれの対処法について1つずつ詳しく解説していきます。
シャワーや入浴時の丁寧な洗浄する
腕ニキビを防ぐには、汗やボディソープをしっかり洗い流して清潔を保つことが大切です。ゴシゴシ擦ると肌を傷つけてしまい、ニキビの悪化につながるため、よく泡立てて優しくなでるように洗いましょう。
すすぐ際は38℃以下のぬるま湯で、洗い残しがないよう丁寧に流してください。
低刺激な化粧品でしっかり保湿する
シャワーや入浴後は通常よりも肌が乾燥しやすい状態になっているため、なるべく低刺激の化粧水や乳液で肌をしっかりと保湿しましょう。低刺激設計のスキンケア商品には、パッケージに下記のような記載があります。
・敏感肌用
・低刺激設計
・アルコールフリー
・無着色
・合成香料不使用
また、抗炎症作用や殺菌作用のようなニキビの有効成分が含まれているスキンケア商品を選べば、普段のスキンケアでニキビ対策ができます。
肌にやさしい素材の衣類を選ぶ
腕ニキビは衣類との摩擦が原因で悪化を招くこともあるため、なるべく肌にやさしい素材の衣類を選ぶようにしましょう。肌にやさしい素材を選ぶポイントとしては、以下の2つがあります。
・生地の表面がなめらかで物理的刺激が少ない
・吸湿性や通気性に優れており、蒸れを軽減する能力が高い
以下の素材はこれらの条件を満たしているため、ニキビ対策をするうえでおすすめの素材です。
・綿(コットン)
・シルク
・レーヨン混
紫外線対策も徹底する
腕ニキビは紫外線によるバリア機能の低下が原因で生じることもあるため、外出時は日焼け止めや日傘などで徹底的に紫外線対策を行いましょう。特に、日焼け止めSPF30以上のものを選び、外出時は必ず塗るようにしてください。
日焼け止めの効果は時間と共に低下していくため、2~3時間おきの塗り直しが推奨されています。敏感肌や乾燥肌の人は、下記の記載がある低刺激性のものを選ぶのがおすすめです。
・ノンコメドジェニック処方(油分で毛穴が詰まりにくい処方)
・紫外線吸収剤不使用
ストレスや生活習慣を見直す
強いストレスや生活習慣の乱れも腕ニキビの原因となるため、十分な睡眠やバランスの取れた食事、ストレスを溜めない生活を心掛けるようにしましょう。睡眠時に分泌される成長ホルモンは、肌のターンオーバーを促し、ダメージを受けた肌を修復してくれる働きがあります。
食事は栄養をバランスよく摂取することを心掛けるようにしましょう。特に、ニキビ予防・改善に効果が期待できる以下の栄養素は積極的に摂取するようにしてください。
・タンパク質
・ビタミンA
・ビタミンB群
・ビタミンC
・ビタミンE
・亜鉛
・オメガ3脂肪酸
症状がつらい・長引くなら皮膚科へ

ニキビがつらい・長引く場合は、早めに皮膚科を受診しましょう。自然に治ることもありますが、赤みや色素沈着、クレーター状の跡が残るとセルフケアでは改善が難しくなります。
また、見た目が似ていても毛孔性苔癬や毛のう炎など別の皮膚疾患の可能性もあるため、自己判断が難しいときも専門医の診断を受けることが大切です。
腕のニキビは原因を知ることが正しいケアへの第一歩

腕ニキビを予防・改善するには、原因を正しく理解し、それに合ったケアを続けることが大切です。優しく洗浄し、保湿や紫外線対策、刺激の少ない衣類の着用、栄養や睡眠の見直しなど適切なセルフケアを継続していくことで、腕ニキビの予防や改善が期待できます。
悪化すると痛みやかゆみ、色素沈着、クレーター状の跡が残ることもあるため、セルフケアで改善しない場合は早めに皮膚科を受診しましょう。
